契約社員が転職で不利な理由と新天地探しの注意点

契約社員の転職に対する不安

「契約社員になったら転職に不利なのではないか?」

そんな不安をよく耳にします。

転職に不利になってしまうのではという不安から、契約社員になることもさえ躊躇してしまう人もいるでしょう。

筆者自身も転職活動をした経験があり、非正規社員の抱える不安はよくわかります。

この記事では、

  • 契約社員は転職で不利になるのか?
  • 契約社員が正社員へ転職成功させるためのポイント
  • 転職で契約時に注意すべき3つのポイント

これらについてお話していきます。

契約社員は転職で不利になるのか?

契約社員は転職で不利なのかどうか
契約社員は転職で不利になる、とまことしやかに囁かれていますが、それは本当なのでしょうか。

結論からいえば半分嘘、半分本当、といったところです。その理由を2つの側面からお話します。

「正社員になれなかった人」とみなされることも

契約社員のみならず、派遣社員やアルバイトといった雇用形態にもいえることですが、非正規社員として働いている人はどうしても、「正社員になれなかった人」という見方をされがちです。

非正規社員を選ぶ人の大半が「正社員になれなくて仕方なく」もしくは「正社員になりたくないから」といったネガティブな考えだというのが世間的な見方だからですね。

転職市場において正社員経験を持つ人と比較されると、同じような業務を経験しているはずなのに契約社員だから評価されない、ということはあります。

「何をしてきたか」を語れればプラスになる

転職活動において、重要になるのは「何をしてきたか」です。

たとえ契約社員だとしても、正社員とそれほど変わらない仕事をしている人も多いでしょう。責任ある仕事をしていたということをアピールできればプラスの印象を与えることもできます。

「どんな肩書を持っているか」よりも「何をしてきたか」を重視する業界や企業もたくさんあります。

そういった場所を選べば契約社員だとしても不利になるどころかプラスに変えることもできるのです。

契約社員が正社員へ転職成功させるための5つのポイント

正社員転職を実現するためのポイント
契約社員だから転職に不利になるとは限らない、というお話をしました。それでは契約社員から正社員へと転職を成功させるためにはどうすればいいのでしょうか。

具体的に今から準備できるポイントを5つ解説します。中には積み重ねでしかできない内容もあるので、今から見ておくのがオススメです。

勤怠管理を徹底する

当たり前のようですが、勤怠に乱れが無いことはかなり重要です。これは転職を見据えた前職の職歴をより有利にするため、というのが大きいです。

転職において、前職でどれだけの期間勤めていたか、というのは大きなポイントになります。

契約社員の場合、大体半年〜1年単位で契約更新がされるかどうか、会社に判断されるわけですが、遅刻や欠勤といった勤怠の乱れがあると、契約更新の有無に大きく響きます。

そもそも非正規社員を雇う理由は、一定期間の人手不足を補うため、というのが一般的なので、仕事に穴を開けるようならわざわざ雇い続ける理由がない、というのが企業の本音です。

大体3年程度勤めれば、十分な職歴としてみなされやすいといわれています。契約社員でそこまで勤め上げるには、契約更新を問題なく乗り切らなければいけません。

そのため、転職で不利にならないために、勤怠に傷をつけないことはとても重要なのです。

履歴書、職務経歴書を詳しく書いておく

履歴書
履歴書、職務経歴書はできるだけ詳しく書いておきましょう。特に前職の職歴内容は、担当業務の中で、

  • どんな案件を扱ってきて
  • どのような考えで
  • 何をしたのか

こういった点を書けるかどうかが重要です。

逆にこれらを書けないということは「何も考えずにただ与えられた仕事をしているだけ」と思われても文句は言えません。

契約社員として働く上で、今からでもぜひ目の前の仕事に対してこれらを意識して取り組んでみてください。

参考記事:正社員の求人を紹介してくれる会社

自分の業務経験を話せるようにする

転職活動において、自分の業務経験を書くだけでなく、話せることが重要です。

履歴書や職務経歴書にいくら素晴らしいことを書いても、実際に話せないと「書いている内容が嘘なのでは?」と疑問を持たれてしまい、かえって印象が悪くなりかねません。

ですから書いた経験をしっかりと鮮明に思い出して話せるようにしましょう。

できるだけ大きな案件を出して見栄を張るよりも、できる限り自分がメインで担当した案件をアピールする方がおすすめです。

仕事で他人がやったことを自分がやったように言うのはすぐにバレます。

参考記事:臨時社員が正規雇用者になる方法

仕事のエビデンスを残しておく

仕事のエビデンスを残す
自分の業務経験をアピールする上で有効なのが、自分の担当した仕事のエビデンスを残しておくことです。

IT業界であれば、自分が携わったアプリやWebサービスといったもののエビデンスを残しておくことですね。

エビデンスを見せるために転職面接には仕事のツールであるPCやタブレットを持っていくのは有効です。

ただし、前職の契約時に結んだ秘密保持契約などに注意しましょう。特にまだ世に出ていないサービスをエビデンスとして使うのは危険です。

既に公開されているサービスをエビデンスとして使うのが無難ですね。

将来のキャリア展望を考えておく

転職面接において質問されるのは「何ができるか」だけではありません。将来のキャリア展望についても聞かれることがあります。

将来的に仕事でどうなっていきたいか、何をしていきたいか、という点まで考えておきましょう。

これは会社とのミスマッチを防ぐことにもつながります。

目の前の仕事が自分のやりたい仕事ができるようになるための積み重ねになっているか、そうでないのかによって、やりがいも変わってきますよね。

転職で知らないと不利になる!?契約時に注意すべき3つのポイント

仕事を探す際に注意するべき点
転職活動をしている上で、気をつけるべきことは色々あります。そこでここでは特に契約社員から正社員を目指す上で、知らないと不利になりやすいポイントを3つ紹介します。

雇用契約書をしっかり確認する

当たり前のようで意外とやっていない人が多いですが、雇用契約書はしっかり確認しましょう。

残業や休日出勤に関しても、契約時の書類を見れば有無が書かれていることが多いです。

また、正社員募集のような話をされたのに実際にはまずは契約社員としての採用、というパターンもあります。

「準社員」「季節社員」といった独自の名前で契約形態がわかりづらくなっている企業もあるのです。

それでも書類にサインしてしまえば、入社後に「口頭で話してもらった内容と違った」といくら言っても書類が強いというのが実情です。そのため、雇用契約書はしっかりと確認しましょう。

契約社員が正社員になっている前例があるか

正社員になった実例
契約社員としてその会社で頑張っていればいずれ正社員になれるのでは、と期待する人は多いでしょう。

ただしこれは会社による、というのが実情です。

できればその会社に契約社員が正社員になっている前例があるか、確認すると良いでしょう。前例が無いのであれば、少なくともその会社で契約社員から正社員になれる確率は低いことがわかります。

面接官に聞いても聞こえのいいことしか言われないのでは、と不安に思うのであれば、退職者などが書いている企業の口コミサイトを見るのもオススメです。

業種を変えて正社員になる道も考えてみる

本当に正社員になりたいのであれば、必ずしも希望の仕事にこだわりすぎない方が良いでしょう。

実際のところ、なかなか正社員になることが望めない会社の契約社員でいるよりも、業種を変えてみたら意外とすんなり正社員になれて稼ぎも良かった、ということはあります。

特定の業種や職種においては、非正規社員しか雇用するつもりのない会社もあります。

自分が転職において何が最優先か、を考えた上で、業種を変えてみるというのも一つの選択肢として持っておくと良いでしょう。

参考記事:正規雇用者になる方法を大特集

契約社員だから転職で不利になるわけではない

今回の内容のまとめ
大事なのは契約社員だから転職で不利になる、と思い込みすぎないことです。

正社員よりも契約社員を低く評価する会社ばかりではありません。「何をしてきたか」を重視してくれる会社や業界もあります。

ただし、そういった会社で評価されるためには、アピールできるだけの仕事をしている必要があります。

大きな仕事であることよりも、自分が何を考え、何をしたかを説明できることが重要です。

そのためにも、まずは目の前の仕事に自分がどれだけ真剣に取り組めているかを今一度見直してみてください。

履歴書や職務経歴書を書いてみて、書ける内容があるかどうか、自分の仕事といえるエビデンスがあるかどうか、これらに取り組んでみれば自ずと見えてくるでしょう。

転職活動はまだまだ先だと思わず、ぜひ現状把握のためにも自分の職歴について書いてみてください。

参考記事:今すぐ臨時社員を辞めるべき理由とは?

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