一生フリーターでいるのは辛い、とよく言われますが、実際のところどうなのでしょうか?
- 「フリーターでも生きられるのでは?」
- 「一生フリーターで何が悪いの?」
こういった思いを抱えている人も多いでしょう。そこでこの記事では、
- 一生バイト生活を続けるメリット・デメリット
- 一生フリーターで生きることは不可能なのか
- バイト生活を脱却する方法
- おすすめのスキルや資格
これらについてお話しします。
一生フリーターでいるのがなぜダメなのか疑問を感じている人、フリーターを続けたいと願うものの不安を感じている人はここで解消していきましょう。
一生フリーターでいることのメリット
なぜ一生フリーターでいたいと願うのでしょうか。人によってはフリーターを続けるメリットがあるからですね。そこでここでは一生フリーターでいるメリットを3つご紹介します。
時間の融通が効く
正社員と比べてフリーターは圧倒的に時間の融通が効きます。自分が働きたいときに働き、休みたいときは休むということも可能です。
正社員と違って休んだら困るほど責任ある仕事を担当していないフリーターだからこそ、自由な時間を取りやすいといえます。
責任が重くない
先に述べたことと関連しますが、正社員と違ってフリーターは責任が重くありません。
何かトラブルがあれば正社員を呼ぶことになります。
仕事でミスをしたり、お客さんからクレームを受けたりしても、よほどのことが無い限り責任を取らされることはありません。
逆にいえば、誰でもできる責任が重くない仕事しか任されないともいえます。
嫌になったら辞められる
フリーターは仕事場を簡単に辞められます。正社員と違って責任が重くなく、代わりの人を探しやすいからです。
仕事先の就業規則にもよりますが、辞める1ヶ月前に伝えれば問題ないことがほとんどです。
「フリーターでもそう簡単に辞められない」という話も聞きますが、そういう場合は労働基準監督署に相談しましょう。フリーターにも辞める権利はちゃんとあります。
一生フリーターでいることのデメリット
ここまでの話だと、一生フリーターでも楽で問題ないように見えたかもしれません。
しかし当然デメリットもあります。
これらのデメリットを踏まえ、一生フリーターで本当に良いのか考えてみましょう。
収入が不安定
フリーターの収入は非常に不安定です。
ほとんどの場合は時給制で週何日何時間働いたかで大体の収入計算はできます。
しかし、フリーターは働きたい分だけ働けるとは限りません。
シフトを削られる、というように、自分は週5日働きたいのに週3日しか働かせてもらえない、ということも珍しくありません。
仮に自分が病気になって働けなくなれば、その間の収入はゼロとなり、何の保証もありません。このように、フリーターの経済基盤は非常に不安定なのです。
会社都合で簡単に解雇される
フリーターは会社の都合で解雇されることも普通にあります。
実際、今日では新型ウィルスの影響で飲食店は閉店や休業を余儀なくなり、解雇されたり仕事がなくなったりした人も多くいました。
正社員であれば解雇の1ヶ月前に通告しなければなりませんし、特に理由もなく解雇することはできません。また、会社都合であれば解雇予告手当てや退職金といったものもあります。
フリーターの場合は何の保証もなく、突然収入が無くなることも大いにあるのです。
結婚を断られる
フリーターを理由に結婚を断られるケースは珍しくありません。先程も述べたようにフリーターの経済基盤はとても不安定だからです。
自分の大切な娘や息子を収入が不安定な人のもとに送り出したくないのが親心というものでしょう。
また、フリーターは社会的地位が低く、世間体が悪いために結婚させたくないという人もいます。
- 「身内にフリーターがいるなんて恥ずかしい」
- 「一生フリーターでいるなんてだらしのない人だ」
こういった考えのもと、結婚を考えた相手やその親から断られてしまうのです。
家の入居を断られる
驚かれるかもしれませんが、フリーターであるために家の入居すら断られることもあります。
家を貸す側として、収入が不安定で家賃をきちんと支払ってくれなそうな人には入居して欲しくないと考えるのは当然です。
中にはフリーターになったことで、入居していたマンションの退去を迫られたケースもあります。
一生フリーターで収入が不安定とみなされると、こういった信用問題にもなってくるのです。
クレジットカードやローンを断られる
フリーターの信用問題は家賃のみならず、クレジットカードやローンにも影響してきます。
クレジットカードは後払いですから、支払いを滞納されたら会社側が困るからですね。
特に銀行系などの審査が厳しいクレジットカードは、フリーターですと審査が通らず作ることすらできないこともあります。
また、仮にクレジットカードを作れたとしても限度額が低く設定されたりキャッシングができなかったり、といった制限付きであることも多いです。
同じ理由でローンを組むのを断られることも多くあります。これは病気や結婚式といった急な出費の際に、大きな痛手になります。
簡単に支払い能力がなくなりうるフリーターにはクレジットカードやローンのような立て替え払いはさせられない、というのが社会の見方なのです。
働き口がなくなっていく
年を重ねるほど、フリーターの働き口は無くなっていきます。
身体に負担がかかって肉体労働ができなくなり、仕事をこなせる量も若者に負けていくからです。
アルバイト先でも若者の方が優先され、働ける日数を減らされてしまえば収入も減っていきます。
仮に30代や40代で解雇されてしまえば次の働き口を見つけるのは20代の頃より数段難しくなるのです。
こうして年齢を重ねれば重ねるほど、フリーターとして働き続ける難易度が上がります。
老後資金が足りなくなる
一生フリーターを続けると、老後資金が足りなくなる可能性大です。
フリーターが同じ仕事を続けても、正社員ほど収入が上がっていきません。20代のうちは同じくらいの収入になることが多いのでフリーターが楽、という考えに至りがちです。
しかし、30代、40代にもなれば、平均して3〜4倍の収入差が出てしまいます。
正社員であれば昇給や賞与といった形で収入が上がっていくのに対し、フリーターはいつまでも責任のない仕事しか任されないので収入がほとんど上がらないのです。
当然貯金に回せる金額はほとんどなく、老後資金がなかなか貯められなくなります。
気付いた時には働き続けるのも難しい……そんな悲惨なフリーターの闇に陥る人も多いのです。
一生フリーターで生きることは不可能ではないが……
散々デメリットを書いてきましたが、一生フリーターで生きることは不可能ではありません。実際、
- きちんと貯金をする
- 一生働き続ける
- 余計なお金を使わず節約する
といったことができればフリーターでも生きられます。
それに日本には生活困窮者のためのセーフティネットが充実しているため、借金までいかなければ自治体の保障を受けることも可能です。
ですからこれらの覚悟を持った上で一生フリーターを続けるのはアリです。
しかし、実際一生フリーター生活を続けるとなると、相当な努力と忍耐が必要になります。
やっぱり厳しいと気付いた時にはもう再就職も難しく働き口がない……ということにもなりかねません。そう考えると、一生フリーターを続けたいと思ったとしても、フリーターを脱却できる備えはしておくのが無難です。
なお、フリーターをはじめとした非正規雇用として一生働き続ける事のデメリットについては以下のページでまとめております。
⇒ずっと非正規雇用を続ける5つのデメリットとは?
一生フリーターを脱却する5つの方法
一生フリーターを脱却するなら早い方が良いです。何度も言っているように、年を重ねるごとに働き口が無くなっていくからですね。
そうは言ってもフリーターから再就職が上手くいかず、悩んでいる人が多いという現実もあります。
確かにフリーターを脱却するのは簡単ではありませんが、年齢が若ければ若いほど、やり方次第で脱却は可能です。
ここではフリーターを脱却する5つの方法をご紹介します。今のうちにどれか一つでも行動を起こしてみましょう。
未経験枠に応募して就職
オーソドックスなフリーター脱却法は未経験枠に応募して就職することです。
初めから経験がないことを前提としているため、研修制度や教育制度が充実していることが多く、フリーターであっても採用されるチャンスがあるからです。
ただし、未経験枠と書かれていても実際には経験者が優先されたり、20代や30代までの年齢制限がついたりすることもあります。募集定員も少ないことが多く、かなり狭き門と言えます。
人手不足の業界で再就職
フリーターからの再就職が不利なことは否めません。だからこそ、人手不足の業界で再就職を目指すのがおすすめです。
人気の職種や業界ですと、履歴書を数行読んだだけで落とされるほどシビアな選考になります。それなら初めから人手不足の業界や職種に絞って再就職活動をしてしまうのも手です。
例えば福祉業界、医療業界、ドライバー、エンジニアやプログラマーなどですね。
もちろん人手不足だからといって誰でも採用されるわけではありません。
ですが、人手が少ないのでたとえフリーターだとしても、面接でやる気や熱意をアピールすればちゃんと見てもらえる可能性が高いので今のあなたには絶好のチャンスです。
クラウドソーシングでフリーランスを目指す
一生フリーターから脱却する方法は再就職だけではありません。フリーランスとして独立してしまえばもうフリーターではなくなります。
まずはクラウドワークスやランサーズ、サグーワークスといったクラウドソーシングサイトで簡単な仕事を受注してみましょう。
案件をこなして報酬を得れば立派にフリーランスです。ただし、クラウドソーシングサイトを利用すれば手数料がかかるので、実際の報酬額から20%ほど引かれます。
フリーランスとしてスキルを高めれば収入は上がりますが、クラウドソーシングサイトだけで稼ぐためにはある程度数をこなす必要があるのです。
ちなみにフリーターとフリーランスの違いやフリーターからフリーランスになる方法について以下のページで特集しております。
⇒アルバイトとフリーランサーの違いとは?
スキルとして認められる資格の勉強をする
就職活動をする以前にスキルとして認められる資格の勉強をするのも一つの手です。
資格は軽視されがちですが、職務経歴書に書かれている有力情報の一つです。
資格の勉強に時間をかけた割に難易度が高すぎて合格できなかった……というのはもったいないですし、逆に誰でも取れる資格では履歴書に書いても見てもらえません。
少し変わった珍しい資格を取ると、目に留めてもらいやすくなるのでおすすめです。
今は通信教育で完結できる資格のスクールもあるので、フリーターと並行しながらでも勉強しやすくなっています。通勤時間や隙間時間を生かして学習してみましょう。
専門スクールなどでスキルを身につける
確実に再就職をして収入も上げたいのであれば、思い切って専門スクールなどで手に職となるスキルを身につけるのがおすすめです。
専門スクールですと、転職に特化したキャリアサポートも充実しています。
講座は3ヶ月〜半年ほどかかるものが多く、費用も50万円〜60万円はかかりますが、その分就職や独立までサポートしてくれるというメリットがあります。
特に近年増えているプログラミングやエンジニアのスクールはキャリアカウンセラーによるメンタリングも充実しており、挫折しそうで不安な人にもおすすめです。
⇒おすすめのプログラミングスクールはこちら
フリーター脱却におすすめのスキルや資格5選
スキルや資格の勉強をしてから就職活動をした方が成功しやすい、とは言っても具体的にどんなスキルや資格を取得すればよいのか分かりませんよね。
そこでここではフリーター脱却におすすめのスキルや資格をまとめてご紹介します。迷ったらまずこの中から選んでみてください。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
事務系の代表的な資格といえばMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。
ワードやエクセルといったオフィス系のソフトは仕事に欠かせないものですが、効率的に使いこなせている人は意外と少ないものです。
オフィスソフトの効率的な使い方を知っているかどうかで仕事効率に大きく差が出ることもあります。
フリーターにとって、MOSは意外と侮れない資格なのです。
WEBデザイン実務士
WEBデザイン実務士の資格は意外と知られていない穴場です。
特定の学校では履修科目によってこの資格を取得することができるようになっています。
WEBデザイン実務士の資格はWEBデザイナーやディレクター職に活かせるのはもちろん、一般企業のWEB担当者としても重宝される材料になります。
必ずしもWEBデザイナーを目指していなくても取得する意味のある資格と言えますね。
WEBアナリスト系
ウェブ解析士をはじめとするWEBアナリスト系の資格は隠れた需要のある資格です。
近頃、GoogleアナリティクスなどのWEBにまつわる数値データを計測できるツールは多くありますが、それらのデータを使ってどのように売上向上につなげたら良いか、という点まで落とし込めているところは意外と少ないです。
WEBにまつわる数値データを正しく読み取り、その上でサイトの改善施策を提案できるようになればあらゆる企業でWEB担当者として重宝されるでしょう。
CADオペレーター系
聞き慣れない穴場職といえばCADオペレーターです。
CADとは主に建設業界の設計デザインに使われるソフトであり、使い方さえ覚えてしまえば在宅でも仕事ができます。
現状人手不足で未経験枠での募集が度々あるのも特徴です。
無資格でもCADオペレーターにはなれますが、まだまだマイナーだからこそ資格があれば差別化することができます。
おすすめはCADの資格としては最も有名なCAD利用技術者試験です。取得をすればCADオペレーターになるための就職活動で有利になるので本当におすすめです。
医療事務系
事務系の仕事の中でも特殊な知識を必要とする医療事務の仕事は隠れた手に職でもあります。
無資格でも就職できる業界ではありますが、最新の医療に関する知識も必要とされるので資格を持つことで他の応募者と差別化することができます。
医療事務系の資格は数多くありますが、特に優遇されやすくおすすめなのは診療報酬請求事務能力認定試験です。
医療事務系の資格は他にも数多くあり、日々新しい知識や情報を入れる必要があるため、勉強が苦にならない人におすすめの仕事といえます。
年齢を重ねるほど一生フリーターに近づく
何度も言っていますが、一生フリーターとして生きていく生き方を管理人個人としては否定はしません。実際、あなたの人生なので生き方を選ぶ権利はあなたにあります。
しかし、年齢を重ねれば重ねるほど、フリーターを抜け出せなくなって一生フリーターに近づいていくのも事実です。
気付いた時にはフリーターから抜け出せなくなっていた……というのは悲惨です。
せめていつでもフリーターから脱却できるよう、スキルや資格を身につけておいて損はありません。
時間の融通が効くフリーターの今だからこそ、スキルや資格を身につける勉強を始めてみましょう。最後にこのページの読者に人気があるページをご紹介します。