管理人は大学卒業後にバイト・契約社員という非正規雇用という不安定な雇用形態で4年ほど働いたことがあります。
その経験から言えることは、「少なくとも20代の間は非正規雇用でも普通に生きていける」、ということです。現に管理人は普通に生きていますし。
しかし、ここでポイントになるのは「少なくとも20代の間は」という点と「生きていける事と充実した人生を送れるかは別である」という点。
つまり、生きていけるといっても非正規雇用という立ち位置で長く働き続けることにはデメリットが大きく、色々なものを失う可能性があるのです。
このことをご理解頂くためにもこのページでは非正規として働き続けていても生きていける理由とバイトや契約社員として長く働く事に伴う問題点についてまとめてみました。
生活費さえ稼げれば生きていける
働き方が不安定な非正規雇用者であっても十分な収入があれば生きていけます。
というのも生きていけるかどうかでポイントになるのは生活するのに必要なお金を稼げるかどうかだからです。
そしてこの生活するのに必要なお金というのは限りなく下げることが出来ます。例えば、
- 月額4.5万円程度のボロアパートに住む
- 携帯は格安Simを使って月2千円以下にする
- 食費は自炊をして月2万円以下に抑える
- 趣味は金のかからないものにする
- 電気・ガス・水道は極限まで使わない
- 靴や衣服はユニクロや古着にする
- 外食や交遊費は月5,000円以下にする
こういった生活水準で日々を過ごせば毎月必要になる生活費は手取りで10万円くらいあれば生きてはいけます。
ただし、生きていけるとはいえ、バイトや契約社員といった非正規雇用者として働き続けることには非常に大きな問題があります。
常に失職の不安が消えない
冒頭でもご紹介しましたように非正規の立場で働き続けたとしても生きていくことは可能です。しかし、非正規雇用者として働き続けるとこれからご紹介するようなリスクを抱えながら生きていくことになります。
定年まで働ける保証はない
今更かもしれませんが、契約社員であろうと派遣社員であろうとアルバイトであろうと非正規社員というのは正社員のように定年まで働ける保証がないからです。
それに企業側も定年まで働いてくれることを前提に雇うわけではない以上、非正規雇用者というのは企業側にとっては調整可能な人員でしかないのです。
そのため、企業側は景気が悪くなると真っ先に非正規のメンバーを切ります。
「真っ先に切る」と聞くと非常に残酷に思えるかもしれませんが、これは契約上仕方がありません。
契約期間が終われば契約が終了する
今更の話かもしれませんが、非正規雇用者には契約期間というものがあります。つまり、契約期間が終了する時点で「契約を延長するかどうか」を企業側は選べるのです。
企業側が契約延長を選ばない場合は「契約満了」という形で企業と従業員の契約はなくなります。契約満了という名の合法的な解雇権を企業側に握られている以上、非正規雇用者は常に失職の不安を抱えざるを得ないのです。
ちなみにこの失職リスクに対する有効な対策手段としては以下のようなものがあります。
- 正社員への転用を今の職場に打診する
- 正社員として働ける会社を探して転職する
- 次の仕事が見つかるようにスキルアップをする
非正規雇用者から正社員になる方法や正社員になるメリットについては以下のページでまとめているのでご興味があれば是非ご覧ください。
⇒これから正社員になる方法となるメリット
生きていけるが人を養えない
改めての話になりますが、非正規雇用者として働いていても生きていけるのは間違いありません。しかし、自分一人が生きていける事と他人を養えるかは別の話。
非正規雇用者が人を養うのは難しい
当たり前ですが、養うべき家族が出来ると毎月必要になるお金は格段に増えます。なぜなら、自分以外の人を支えるための支出が発生するためです。
例えば付き合っていた恋人との間でお子様が突然生まれた状況を想定してみてください。
住居に関しては子供と恋人の最低3人で暮らせる家に引っ越す必要がありますよね。なぜなら一人で住む分にはそこまで問題がない6畳のボロアパートで3人が暮らすのは厳しいためです。
それに毎月のおむつ代やミルク代や大幅な食費の増額も当然ながら発生します。他にも水道代や光熱費も3人分かかるので支出は増えます。
つまり、毎月用意しなくてはいけない生活費は一人暮らしの時と比べると倍近くになることも考えられます。
支出は増えても収入はあまり変わらない
フリーターや契約社員をしている限り、収入が大幅に増える事は基本的にありません。収入が増えない中で毎月必要になる生活費が倍になるとどうなるでしょうか?
おそらく破綻します。破綻と聞くと大げさに聞こえるかもしれませんが、今のあなたの収入の状況で生活費が倍になるケースを想定してみればわかると思います。
まとめると、非正規雇用者として働く事は自分一人が生きていくのは問題がないとはいえ、人を養うのはかなり厳しい、という結論になります。
ちなみに人を養うのが厳しい非正規雇用者ならではの最適な対応策としては以下のようなものがあります。
- 副業を始めて所得を上げる
- 給与が良い会社に移る
- 配偶者にも働いてもらう
- 子供は持たないと決める
特に副業に取り組んで所得を上げるのはおすすめです。非正規雇用者にぴったりな副業については以下のページでまとめているので是非ご覧ください。
⇒詳細はこちら
20代後半から仕事が減る
アルバイトであろうと契約社員であろうと派遣社員であろうと20代後半からは徐々に仕事が減っていきます。
「扱いにくい」と思われると干される
まず大前提の話になりますが、非正規雇用者に会社が求めることは正社員のフォローや現場の末端の業務を担当する事なんですよ。
非正規雇用者に求められる役割を考えると、非正規雇用者として働く際には正社員のメンバーから「扱いやすい」、とか「絡みやすい」と思われることは非常に重要になります。
当然、「扱いやすい」、「絡みやすい」と思われる点において年齢は非常に重要になります。
少し想像してもらいたいのですが、あなたが正社員の立場で年齢が10才上の派遣やバイトのメンバーを積極的に使いたいと思いますか?
当然Noだと思います。だって世代が違うから話を合わせるのも簡単ではないですしね。
つまり、職場に明らかに年配の非正規のメンバーがいる場合、正社員側も相当気を使うので「あの人は面倒・・・」というレッテルが貼られます。
一度「面倒な人」とレッテルを張られると徐々に振られる仕事や入れるシフトを減らされたり、人員整理の際には真っ先に追い出される対象になります。
要するに職場の中で「空気のように」自然と干されていくんですよね。職場で干されて余剰戦力になってしまうと、最終的には雇止めにあって職場を去らざるを得ない状況に直面します。
かなり悲観的なケースをご紹介しましたが、年次が上がれば上がるだけ職場のメンバーから疎んじられる傾向がある非正規社員の境遇についてはきちんと押さえておくことが欠かせません。
年次が違う正社員とうまく関わるコツ
ちなみに20代の後半から徐々に仕事が減る点に対する具体的な対策としては以下のようなものがあります。
- 素直な気持ちと愛想のよさを心がける
- スキルを身に付けて頼られる存在になる
- 正社員への契約転換の交渉をする
特にポイントになるのは①の「素直な気持ちと愛想のよさを心がける」と②の「スキルを身に付けて頼られる存在になる」の兼用です。
この2つを満たせば、「年齢的には扱いにくいけどスキルはあるし、人柄もよいので居てほしい」と周りから思われます。そうなれば年齢が上がろうとも如実に干されることはないでしょう。
非正規地獄から抜けられない
ずっと非正規社員として生きていくことの4つ目の問題点は「非正規雇用者から抜け出せない」という点。
正社員以外の働き方は評価されない事が多い
実は契約社員・アルバイト・派遣という働き方は正社員信仰がまだ残っている日本では王道の生き方とはみなされません。
そのため、どんなに頑張って働いていたとしても正社員として責任をもって生きてこなかった人、と見なされます。
その結果として正社員になろうと転職活動に取り組んでも非正規の立場で長く働いていた事実が足を引っ張って選考で落とされてしまうのです。
それに運が良く面接に呼んでもらえても契約社員や派遣として働いていた経歴について根掘り葉掘り聞かれるので嫌な気分になります。
こうなると転職する気が失せるんですよね。それに不採用の通知を見ると鬱になりそうになりますしね。
正社員として内定がもらえる確率は低い
不採用が続くと今の職場で働かざるを得ないです。それに新しい職場を探そうとしても見つかる求人は非正規の待遇がほとんど。
そのため、仮に転職がうまくいっても非正規雇用者の立場からは抜け出せないんですよね。
つまり、「非正規雇用者として生きていけるのは事実だが、生きていけるのは不安定な雇用形態でのみ」という形になります。
今の話を聞くと反発をしたくなるかもしれませんが、4年もの期間を契約社員とアルバイトとして働いた経験がある管理人が実感した純然たる事実です。
ちなみに「生きていけるのは不安定な雇用形態でのみ」という非正規人生の脱却方法の一例としてはこんなものがあります。
- 専門スキルを得てキャリアアップする
- 必死に勉強して公務員になる
- 脱サラを目指して副業を始める
特に1の「専門スキルを得てキャリアアップする」というのは王道の脱却方法なので実践する価値があります。契約社員をはじめとした非正規雇用者がスキルアップに取り組むコツについては以下のページでまとめているので是非ご覧ください。
人が離れていき性格が歪む
非正規社員として働き続ける事の問題点の5つ目は人が離れていくことです。
愚痴の数だけ周りがあなたから離れる
これは管理人の経験にもなりますが、非正規雇用として働いていると「いつクビになるか分からない」という不安があります。
それに全く仕事が出来ない正社員が自分よりも給与が高い事に不満を感じる事もあるはず。
こういった不安やストレスがあるために友人や知人と会うとついつい愚痴をこぼしてしまいます。
周りも最初は同情もあってあなたの愚痴を聞いてくれますが、愚痴を聞かされる側は楽しいわけはありません。当然相手は疲れるので徐々にあなたと距離を置きます。
これは友人・知人だけではなくて家族や恋人や職場の同僚といったほぼ毎日顔を合わせる相手も一緒。
毎日会うたびに愚痴を聞かされる相手と一緒にいたいと思う人は普通はいません。そうなると徐々に身近な人が離れていくのでどんどん孤立していきます。
最終的に社会から孤立する
孤立が進むと自然と性格も卑屈になりますし雰囲気も顔つきもどんどん醜くなります。性格と顔つきがひどくなるとますますあなたの周りから人が去っていきます。
真っ当な感覚がある人ならネガティブなことしか言わず、関わるだけで生気を奪われそうな人と一緒にいたいとは思いませんからね。こうなると完全な負のスパイラルに入ります。
想像したくはないでしょうが、最終的に行き着く先は離婚・恋人との破局・家族との絶縁・友人がいなくなる、なんて状況ですね。どれに該当するかはあなた次第ですが、末路は悲惨です。
要するに生活費さえ稼げれば非正規社員として生きていけるのは事実ですが、人生において大切なものを失うリスクがある点はご理解ください。なお、非正規雇用者として働くことで直面する悲惨な末路のより詳しい詳細については以下のページでまとめているので是非ご覧ください。
今すぐ非正規以外の道を探ろう
非正規雇用として生きていけるとはいえ、生き続けることはいくつものリスクがあると言いました。
そろそろこのページも終わりますので最後にこれまで取り上げた非正規社員として生きていくことに伴うリスクとその対処策について振り返ってみます。
臨時メンバーとして働く主なリスク
- 常に失職の不安が消えない
- 生きていけるが人を養えない
- 20代後半から仕事が減る
- 非正規地獄から抜けられない
- 人が離れていき性格が歪む
ここで取り上げたリスクの中で特に重要になるのが、1の「常に失職の不安が消えない」点。
当たり前ですが、非正規雇用者は正社員と違って雇止めがされるリスクがあります。
つまり、あなたがどんなに優秀な人材であろうと非正規雇用者である限りは失職の可能性は消えないのです。
この点を考えると「今の職場で働き続けられる状況」を目指すよりも「今の職場をクビになっても特に困らない状況」を作るのが無難。
効果的なリスクヘッジ施策
「今の職場をクビになっても特に困らない状況」を作る際に欠かせないのがこれから取り上げる3つのポイントになります。
- スキルを学んで市場価値を上げる
- 副業を始めて本業外の収入を持つ
- 毎月必要な生活コストを下げる
中でも1の「専門スキルを学んで市場価値を上げる」を実現すれば、今の職場で突然の雇止めを食らってもすぐに次の仕事が見つかります。
現に管理人もWEBマーケティング関係のノウハウと技術を身につけてからは雇止めや上司(経営者)との喧嘩で突然の失職をしても毎回1か月以内に新しい職場を確保出来る人材になれました。
それにスキルを得てからは個人でも仕事を取れるようになったので、「会社員という生き方を捨てる」という選択も取れる立場になれたという事実があります。
この経験からも非正規雇用者として生きていくことに不安があるのでしたら手に職となる専門スキルを得る事をおすすめしたいです。
最後に今のあなたにおすすめのページをご紹介しますのでぜひご覧ください。