男女平等が叫ばれる現代でも、女性は結婚や育児を境に仕事を辞めざるをえなくなりやすいのが現実。
そのため、将来への不安から手に職をつけたいと願う女性は増えています。
- 「なんとなく手に職をつけたい」
- 「できれば好きなものを作る仕事がしたい」
せっかくなら好きなものづくりを仕事にできたら……でもそんなの夢でしかない、と諦めていませんか?
実はものづくりこそ女性にとって、最適な手に職と言っても良いのです。
ものづくりが女性と相性が抜群な手に職であることをご理解いただくためにこのページでは、
- なぜ女性こそ手に職をつけるべきなのか?
- なぜものづくりが女性に最適な手に職なのか?
- 女性がものづくりを手に職とするときの注意点
- ものづくりが好きな女性におすすめの手に職
これらについてお話しします。好きなものづくりで手に職を得て、将来も安心できるようになりましょう。
なぜ女性こそ手に職をつけるべきなのか?5つの理由
今の時代、女性は手に職をつけるべき、というのはよく言われますが、それには理由があります。
ここでは女性が手に職をつける5つの必要性について、解説します。
出産や育児などのキャリア断絶対策
冒頭でも話したように、女性は出産や育児などでキャリア断絶する可能性が男性より圧倒的に高いです。
育児休暇制度が普及した現代でも取得率が低かったり精度が機能していなかったりという現実もあります。特に非正規雇用の女性の場合は育児休暇を利用しようとすると雇止めをされる事があります。
そのため、産休や育休といった制度は世の中にあるとはいえ、妊娠・出産・育児の後に元の職場に復帰できる女性は多くありません。
しかし、手に職となる仕事があれば、会社に依存せずあなたがいれば仕事ができるので、転職や在宅勤務もできます。
家事や育児の傍ら仕事をすることができれば仕事を辞める必要もありませんよね。
独身の不安解消
世間的に見て、結婚願望が強いのは圧倒的に女性ですよね。なぜ女性が独身生活に不安を感じるかというと、多くは経済的理由からです。
結婚しなければ、育児は必要ないかもしれませんが、親の介護が必要になれば、キャリア断絶になりかねない上に経済的負担も重くのしかかってきます。
残念ながら、上記の男女賃金格差のグラフを見れば分かる通り、未だに女性の平均賃金は男性の7割程度です。
手に職をつければ男女関係ない仕事や女性が有利な仕事に就くことで、賃金格差を乗り越え、実力を積み重ねて高収入を得ることも可能です。
結婚後も対等な関係を維持
男女の経済格差や生物的に弱いというのもあり、結婚した女性の立場は弱くなりがちです。
そういった立場を利用した、DVやモラルハラスメントに苦しむ女性たちの多くは逃げることすらままなりません。
その理由の一つは経済基盤が弱く、自分一人では暮らしていけないという不安です。
逆に言えば自分の経済基盤がしっかりしている女性はわざわざそこに留まる必要性もなく、速やかに離婚することができます。手に職をつければ、女性も経済的に対等な立場を維持できるのです。
将来の不安を解消
将来の不安は育児や介護によるキャリア断絶だけではありません。代表的な将来の不安としては以下のようなものがあります。
- ケガや病気で今の仕事ができなくなる事
- 新型ウィルスの影響でリストラが増えている事
- 今の仕事が必要なくなって会社が倒産する事
このように、将来に対する漠然とした不安は尽きません。ほとんどの不安の源は、収入源となる仕事が会社に依存していることです。
手に職をつければ、仕事が会社に依存しなくなるため、将来への漠然とした不安が解消できるのです。
育児と仕事の両立への不安解消
育児と仕事の両立は女性の大きな不安要素です。
その背景には子供を保育園や実家に預けられるとは限らず、仕事場に託児所があるところも少ないという現実があります。
しかし、手に職があれば、在宅勤務で育児と両立することも可能です。また、仮に育児休職をしたとしても、元の職場に復帰しやすいだけでなく、転職もしやすいというメリットがあります。
なぜものづくりが女性に最適な手に職なのか?
ものづくりは女性に最適な手に職と言えるのでしょう。それは女性ならではの強みを生かせる仕事だからです。その理由を5つ具体的にお話しします。
丁寧さや細やかさが求められる
ものづくりには、隅々まで気を配る丁寧さや細やかさが求められます。丁寧な作業や細やかな気配りを得意とするのは一般的に女性が多いですよね。
企業としても、表向きには書けないけれども女性向きの仕事は極力女性に任せたいという本音があります。例えば受付や事務スタッフを採用する際には男性を積極的に採用したいと思う会社は決して多くありません。
そのため、男性社会の業界よりも、女性を欲しがっている業界で就職活動した方が、採用されやすくなるのです。
体力がなくても可能
現場仕事などの体力仕事と違って、ものづくりは体力面で不利になることはほとんどありません。
むしろ指先まで神経を使う細やかさや丁寧さが求められます。特に品質管理や製造管理といった仕事は、正確さ、丁寧さが重要です。これらを得意とするのは女性が多いです。
男性優位な体力仕事よりも、女性の強みを生かせる仕事がものづくりなのです。
スキルが上がれば独立も可能
ものづくりで手に職をつければ、スキル次第で独立もできます。
近年、女性起業家が増えて話題になっていますが、まだまだ少ないのが現状です。言い換えれば女性にとっては独立のチャンスとも言えます。
ものづくりは女性にとって、在宅でもできる仕事であり、スキルが自分に依存するので独立しやすいのです。
手に職をつけてスキルを高めれば、独立した方が高収入を得やすくなるというメリットもあります。
⇒脱サラも可能な手に職となるスキルを大公開
趣味や好きなことを生かせる
ものづくりは趣味や好きなことを生かせる手に職です。
例えば、デザインが好きならイラストレーターやWEBデザイナーになることで、自分の好きなことを仕事にすることができます。
アクセサリーなどの小物を作って売るのも仕事になりますし、作り方を教える教室を自宅で開くという手段もあります。
ものづくりは好きなことや趣味を仕事にするのに最適な手に職なのです。
在宅でも仕事ができる
ものづくりはある程度スキルがあれば、在宅でもできるのがメリットの一つです。
スキルが自分に依存しているので、会社にいなくても仕事をしやすいからですね。家にいながら自分のペースで仕事ができるので、コツコツ作業したい人にも向いています。
家事や育児、介護などと両立しやすく、女性にとって最適な手に職といえます。
女性がものづくりを手に職とする時の注意点
ものづくりは女性に最適な手に職とはいえ、注意点もあります。
一歩間違えると仕事にならない……と言うことになりかねないので、以下のことに注意しましょう。
趣味の延長に留まっていないか
ありがちなのは趣味の延長で仕事になっていないパターンです。これは独立したばかりの女性に多く見られます。
お金を稼ぐことに対して抵抗のある人が多く、単価を上げられないからですね。
近頃流行りの「ママ起業」といったワードで調べてみても、自分の作業コストなどを考えられず安価な価格設定をしている人が多いです。逆に高単価の割に品質が伴っていないパターンもあります。
責任を持って仕事をするためにも、商品に見合った価格設定をして、どれだけ売り上げれば黒字になるのか、といったビジネス感覚や数字感覚が必要です。
「やりがい搾取」「情熱搾取」になっていないか
ものづくりを手に職にしたい、というあなたの情熱は素晴らしいのですが、「やりがい搾取」や「情熱搾取」に要注意です。
確かに仕事を得るために一定期間無償でサービスをしたり、お金をかけて勉強をしたり修行をしたりというのは有効といえます。
しかし、その情熱を逆手に取って、高額コンサルや高額セミナーに誘導し、実際は全然稼げないノウハウを教えていながら「自己責任」といって逃げる悪徳業者も多いのです。
特に女性は勉強熱心な人が多く、搾取対象にされやすいです。こういった教材やサービスで詐欺にあっているかもしれないと感じたら、国民生活センターに相談しましょう。
女性が評価される仕事か?
ものづくりにおいて、全て女性が評価されるとは限りません。
業界によっては男性を主戦力とするところや女性が評価されにくい企業もあります。せっかく手に職をつけても全然稼げない……なんてことになったら悲しいですよね。
ものづくりを手に職とするなら女性が評価されやすい業界や企業を選びましょう。
今後も需要がある仕事か?
手に職を選ぶ際にはその仕事に将来性があるかどうかも重要です。
ものづくりの中には、後需要が見込めないものもあります。逆に、IT系など、今後需要が拡大していくものもあります。
せっかく手に職をつけるためにお金をかけて勉強したり、資格を取ったりしても、仕事がなければ意味がありません。将来的にも需要が見込める仕事かどうか、見極めましょう。
競争率が高すぎないか?
手に職をつける上で、競争率が高すぎないか、というのも確認しておきましょう。人気の職業は求人数に対して応募者が多数いるため、実務未経験で採用されるのは難しいのです。
ものづくりが好きな女性におすすめの手に職
- 「ものづくりが好きで趣味を仕事にしたいけれども、どんなものが仕事になるのかわからない……」
そんな女性のために、手に職となるものづくりの仕事をご紹介します。
ネイリスト
女性なら多くの人がキレイな爪に憧れるもの。自分で自分の爪をキレイにするだけでなく、人の爪もおしゃれにしてあげたい、という人はネイリストを目指してはいかがでしょうか。
無資格から始めることができますが、信頼性を得るためにもネイリストの国家資格取得をおすすめします。
モデルを自分で頼まなければいけないなど大変なことは多いですが、それら全て、独立するためには当然のことです。
国家資格取得の過程で独立する事前準備が出来て、なおかつ人に喜ばれる手に職と考えれば一石二鳥と言えます。
アロマセラピスト
香りの良いアロマオイルをブレンドし、マッサージやリラックスなど、様々に役立てるのがアロマセラピストです。
コロナにより家から出られないストレスで溢れる現代、自宅でも使えるアロマセラピーの需要は高まっています。
どの香りを使うとどんな効果があるのか、といった専門知識を証明するためにも一般社団法人日本アロマセラピー学会などが主催する民間資格の取得をお勧めします。
⇒一般社団法人日本アロマセラピー学会の公式サイトはこちら
有資格者は就職においては有利になり、独立する際には信頼されやすくなるからです。
技術職
ものづくりに欠かせない専門家といえば技術職です。
手先の器用さ、寸分の狂いも許されない正確さが求められるため、意外と女性向きの仕事でもあるのです。
無資格でも一から育てていくというところが多いので、新規参入がしやすいといえます。
製造管理職
ものづくりはしたいけれども肉体労働には自信が無い女性向きなのが製造管理職です。
機械が正常に動いているか、品質に問題はないか、人員配置は適切かといった緻密な管理力が問われます。品質管理はものづくりの価値を左右する重要な役目なのです。
物流系の管理事務職
ものづくりに関わりたいけれども手先の器用さには自信が無い、と諦めていませんか?
そんな人には物流系の管理事務職もお勧めです。一般事務とは違い、品質チェックなどの管理を任されている場合も多いからです。
大きなものづくりを裏方から支える仕事も女性向きの手に職と言えます。
CADオペレーター
CADオペレーターはCADを使って建築デザインの設計をする仕事です。CADの使い方さえ覚えてしまえば在宅でもできて、女性向きの仕事と言えます。
CAD自体、まだ聞き慣れないと思いますが、それだけ競争率が低いため、今が狙い目なのです。
ITエンジニア
ITエンジニアはWEBサイトの裏側に当たるサーバー周りの保守運用や、アプリの開発などをする仕事です。デジタル版ものづくりの仕事ですね。
IT化が進む今、エンジニアは常に人手不足にあり、将来性が高く競争率が低いので、チャンスと言えます。
ものづくりを手に職としたい女性におすすめの勉強方法
ものづくりを手に職にしたいけれども、何から手をつけて良いのか悩んでいる女性は多いでしょう。ここでは手に職をつけるためにお勧めの勉強法を3つご紹介します。
独学で身につける
今は書籍やWEBサイトなど、手に職となるスキルを独学で学べる環境も増えてきました。
ただし、独学は一番お金がかからずすぐに始められる方法ですが、初めての人にとってはハードルが高いです。なぜなら、わからないことを質問できる相手も共に頑張る仲間も見えない状況のため、挫折しやすいという欠点があるからです。
お金をかけずにマイペースに勉強したい人にはお勧めですが、手に職となるスキルを得てから仕事探しの段階も自分一人でやるとなると、キツイものがあるでしょう。
通信講座で学ぶ
そもそもどんな本やサイトで学べば良いかがわからないという人には通信講座がお勧めです。
コロナ禍では非対面である程度教わりながら勉強できる通信講座は、非常に使い勝手が良いと言えます。
独学よりはお金がかかりますが、専門学校よりは比較的安いといえます。
難点としてはサポートが薄い点です。というのも通信講座は質問できる回数が限られていたり、通信講座ゆえにキャリアサポートが手薄なケースも多いです。
専門スクールや教室に通う
とにかく挫折しやすくて心配な人は、専門スクールや教室に通うのがお勧めです。
数十万円の費用がかかる場合も多いですが、その分充実したキャリアサポートがあり、職業訓練給付金などが受けられる認定スクールも存在します。
共に頑張る仲間がいるため、頑張らざるを得ない環境であり、メンターが付くことも多いので、挫折しにくく継続しやすいと言えます。最も確実に手に職を得て仕事にありつきたい人にはお勧めです。
ものづくりを手に職にしたいなら20代から始めよう!
未経験から手に職をつけるためには、ある程度勉強期間が必要です。
ですからいくら未経験者歓迎の求人だとしても、30代後半にもなってしまうとかなり厳しくなります。
年齢を重ねるごとに、新しいことを覚えるのはどんどん時間がかかるようになっていくものですから、手に職をつけるのは早ければ早いほど良いのです。
特に女性は育児や両親の介護が始まればどんどん時間が無くなります。女性こそ出来れば20代の間、遅くとも中年という年齢になる前までには手に職となるスキルを得る事をおすすめします。